GW明けの診療の恐怖

GWに海外に行かれた方、または国内旅行を楽しまれた方など、続々と帰国・帰省ラッシュとなっています。
海外組は、空港での検疫で水際対策をされていますが、ボツボツと疑い患者が増えてきている印象です。
海外からの持ち込み・国内発症も時間の問題でしょう。
また、検疫を潜伏期間や不顕性感染(症状が出ないまま治癒してしまうケース)などですり抜けてしまう事も容易に考えられます。

そんな中こんなニュースが飛び込んでいます。

東京の病院、過剰反応 発熱患者の診察拒否
5月5日2時31分配信 毎日新聞


 新型インフルエンザへの警戒が強まる中、東京都内の病院で、発熱などの症状がある患者が診察を拒否される例が相次いでいることが分かった。都によると、2日朝~4日朝だけで計63件に上る。新型への感染を恐れたためとみられるが、感染者が出た国への渡航歴などがない患者ばかりで、診察拒否は医師法違反の可能性がある。大学病院が拒否したケースもあり、過剰反応する医療機関の姿勢が問われそうだ。
 患者から都に寄せられた相談・苦情によると、診察拒否のパターンは(1)患者が発熱しているというだけで診察しない(2)感染者が出ていない国から帰国して発熱したのに診察しない(3)自治体の発熱相談センターに「新型インフルエンザではないから一般病院へ」と言われたのに診察しない--の三つという。
 拒否の理由について都は「万一、新型インフルエンザだった場合を恐れているのでは」と推測する。拒否されたため、都が区などと調整して診療できる病院を紹介した例も複数あった。「保健所の診断結果を持参して」と患者に求めた病院や、成田空港に勤務しているとの理由で拒否した例もあった。友人に外国人がいるというだけで拒否された患者もいたという。
 国や自治体は、熱があって、最近メキシコや米国など感染が広がっている国への渡航歴があるといった、新型インフルエンザが疑われる患者には、まず自治体の発熱相談センターに連絡するよう求めている。一般の病院を受診して感染を拡大させることを防ぐためだ。だが、単に熱があるだけなどの患者は、その対象ではない。
 都感染症対策課の大井洋課長は「診察を拒否する病院が増えれば、『症状を正直に申告しないほうがいい』という風潮が広まるおそれがある」と懸念している。



診療拒否!!と言われてしまえばそれまでですが・・・・。

疑いのある患者さんを診察する事になった場合、あとの消毒や管理がどれだけ大変かお解かりですか?
容易に空気感染しますから、診察する側も完全防備であたる必要があり、診察後もその患者さんが触れたであろう場所の消毒、空気の入れ替え。。。。。
マスクや予防衣などはすべて使い捨てですから、そのコストたるや。。。。
また、同時間帯に待合室などで鉢合わせた患者さんの追跡調査、スタッフ及びその家族の健康管理も必要です。
ここまでしないといけないのであれば、少しでも疑いのある方は、きちんと対策されたところを受診してもらいたいと思います。そのための発熱外来です。

今回、早く対処すれば通常のインフルエンザ程度の健康被害で済むとはいえ、今後起こってくるであろう強毒性の鳥インフルエンザ対策の予行演習だと思って、国民みなが真剣に対応してもらいたいと思います。

今回おかしいのではといわれている件ですが・・・・。
国際空港で働いている=海外との接触が密
感染が蔓延していない国への海外旅行=空港などで雑多な国からの人との接触で知らないうちに感染が蔓延している国と間接的に繋がる可能性
国内旅行=不特定多数との接触で、海外からのウイルスキャリアとの接触の可能性
こう考えれば、医師の裁量権で、発熱外来への受診を勧めるのは何ら問題ないと考えます。

この記事へのコメント

うつうつ胃
2009年05月06日 15:39
うちは新大阪駅前ビルで周囲はビジネスホテルとオフィスビル。精神科・診療内科ですが、タミフルもリレンザも簡易検査キットも今や入荷不能。国や自治体が抱え込んで品切れだとか。だったら「発熱外来」とやらで確実にブロックしてほしいけど、そもそも無理でしょ。GW明けに、インフルエンザなのか風邪なのかわからない患者さんが飛び込みで来られたらどうしよう?電話で問い合わせがあれば、発熱外来を案内しますが、いきなり待合室に入ってこられたら・・・想像するだに怖ろしいデス。。。それを無防備な一般診療所の診療拒否にすりかえるなんてマスコミの悪意。厚労省甘い!!!

2009年05月06日 20:30
うつうつ胃先生(^^♪
何だか明日からの診療が気が重いですよね。
うちはとりあえず、通常のインフルエンザの検査キット、タミフル数人分は在庫していますが、バタバタと来られたら、スタッフの予防投与分も考えたらあっという間になくなります。
N95マスクで乗り切る以外ないか・・・・。
でも息苦しくて、診療どころではなくて、こちらが酸欠で倒れたりしてね。
厚生労働省から、発熱相談センターでの問い合わせで新型の疑いなしと判断された場合は、診療を拒否しないこと。。。。といった通達が出ましたね。
発熱相談センターは何様のつもりでしょうね????
保健所の職員はマニュアルにそって判断するだけですよね。
医師に裁量権はないのでしょうか。
越の万葉
2009年05月07日 00:44
我々素人の庶民は、とかくマスコミに踊らされてしまうのですが、医院側の事情を聞けば、診療拒否も止む無しと、感じます。こんな時、上部団体の日本医師会は何をしてるんでしょう?!こんな時にこそ、「医療機関の職員や、発熱以外の外来患者さんへうつるのを防ぐため、まずは、発熱外来へ電話を!」とCMを打つなりして、マスコミに出て行くべきと、思うのですが。診療報酬値上げの時と、選挙の時にしか、名前が表に出ない印象が有ります。上がダメなら、せめて、都道府県医師会が、動くべきでしょう。業界団体の役目とは、こんな時のためにあるものだと思います。
厚労省やマスコミに、もの言えるのは、そうゆう繋がりを持っているはずの、業界団体(?)の医師会ではないのですか?
2009年05月07日 07:57
越の万葉様(^^♪
医師会ね。。。。。
はっきり言って、頼りにはならないですよね。地方の医師会レベルでは、できることは知れているし、上にいけばいくほど、どちらを向いている団体かわからないところがありますね。そんな人たちが動くのを待っていたのでは、手遅れなので、自己防衛です。上のほうの幹部たちは、実践の医師としての仕事はしていないんじゃないかな。厚生労働省にいる医師と同じですよ。医者と思わない方がいい。。。。
国にはタミフルも検査キットも山のように備蓄しているのでしょうけど、末端の現場には、『タミフル出荷停止で在庫なし』、『検査キット不足』の状態です。武器を持たずにどうやって戦えというのでしょうね。
「逃げずに戦え!!」と言うのなら、「武器を下さい!!」といった感じです。
aya
2009年05月07日 10:04
憂鬱な連休明けですねえ。
まったく診療拒否との報道は腹が立ちますわあ。だって、診たはいいが、結果新型インフルだったら診療停止させられるんですからねえ。もうわがクリニックには検査キットはほとんどありませんし、タミフルも追加注文できませんので、そう言ってお断りするしかないのかも、と思っています。やれやれ。
2009年05月07日 12:19
aya先生(^^♪
テリー伊藤が、診療拒否に関して、すごく嬉しいコメントをしてくれているようですよ。きちんと医師の立場も判ってのコメントは涙が出るほど嬉しくなります。
マスコミの扇動はもうこりごりです。
桝添さんももう少し現場の声に耳を傾けて欲しいですよね。
みやちゃん
2009年05月09日 12:11
とうとう、国内でも患者発生しましたね。
ウチの病院では、受付で可能性のある患者は発熱外来へ行くよう促すことにするとか・・・って、そこですでに他の人に接触してますよjavascript:putEmoji2(%22困るwebry%22,%20object_id%20)
それに、普段通院中の人は診察室に入って来てから、「風邪ひいたみたいで熱が・・・」と言い出す人も少なくありません。
私のように発言権もないパート勤務医には、「はあっ?そんなことでいいの?」と外来スタッフにぼやくしかありませんが・・・。
2009年05月09日 13:30
みやちゃん先生(^^♪
とうとうですね。。。。。
疑い症例がことごとく通常の季節性と判断されていた時は、PCRのプライマーが間違っているんじゃないって疑っていましたが、先日ウイルス株も到着したようですし、間違いないでしょう。
WHOは、暗に日本の水際対策を非難するような声明を出しましたが、私としては、ワクチンができるまでは、鎖国してでもいいから水際で食い止めて欲しいと思います。

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